情痴 アヴァンチュール

セシルとジュリアンはパリのアパルトマンに引っ越し、二人は同棲を始めた。セシルはファション業界で働き、ジュリアンはビデオライブラリーで夜遅くに働く。すれ違ってはいても、お互い暮らしに不満はないのだ。ある夜、ジュリアンは、アパルトマンの入口で、ガラス越しに彼を見つめる裸足の女性に気付いた。彼は追いかけるが、女は夜の闇に消えてしまった。昼に買い物に出かけたジュリアンは、その女を見かけた。まるで別人のような美しさに驚き、後をつけてしまう。女はガブリエルで、向いに住み恋人がいるようだった。またある夜、うつろな瞳で女はフラフラ現れるのだった。部屋まで後をつけると、自分で手首を傷つけ、ベッドで気を失っていた。ジュリアンは彼女が夢遊病者であると知った。やがて、近所同士として言葉を交わすようになり、ガブリエルと恋人ルイ、セシルとジュリアンは会食をする。その時から、ガブリエルの不安定な言動はさらに混乱を極めていくのだった。闇を抱えるガブリエルを、ジュリアンは救いたいと思うようになったが....。